【Scrum】スクラム開発 ~ インセプションデッキ ~

■ はじめに

Scrum の 勉強を新たに始めて
インセプションデッキ (Inception Deck) なるものを知ったのでメモ。

目次

【1】インセプションデッキ (Inception Deck)
【2】11個の質問
 1)Why Are We Here? (私たちはなぜここにいるのか?)
 2)Create an Elevator Pitch (エレベーターピッチを作る)
 3)Design a Product Box (パッケージデザインを作る)
 4)Create a NOT List (やらないことリストを作成)
 5)Meet Your Neighbors (ご近所さんを探せ)
 6)Show the Solution (技術的な解決策を描く)
 7)Ask What Keeps Us Up at Night (夜も眠れない問題)
 8)Size It Up (期間を見極める)
 9)Be Clear on What’s Going to Give (トレードオフスライダー)
 10)Show What It’s Going to Take (何がどれだけ必要か)
 11)The A-Team (俺たちの"Aチーム")

【1】インセプションデッキ (Inception Deck)

* プロジェクトの全体像を伝えるためのドキュメント
 => 後述「【2】11個の質問」に答える形で作成

* Inception Deck = 最初のカードの束
 => cf. Inception = はじまり、Deck = (船の)デッキ、(トランプカードの)ひと組

【2】11個の質問

* 11個の質問とその解答で構成されている

個人的な意見

* (全部作成できることがBestだが)
 10個無理やり全部作らなくてもいいかなっと思った
* 個人には、とりあえず、以下があればいいかなっと。
 1)Why Are We Here? (私たちはなぜここにいるのか?)
 2)Create an Elevator Pitch (エレベーターピッチを作る)
 5)Meet Your Neighbors (ご近所さんを探せ)
 6)Show the Solution (技術的な解決策を描く)

テンプレート

* PowerPoint や PDF などのテンプレートがある
 => 以下、日本語版のテンプレート

https://github.com/agile-samurai-ja/support/tree/master/blank-inception-deck

* その他のテンプレート

https://blog.nextscape.net/research/agile/inceptiondeck
https://github.com/yosukeo/markdown-inception-deck


https://slidesplayer.net/slide/16539209/

考案者のブログ

* 考案者 Jonathan のブログ は以下。

https://agilewarrior.wordpress.com/2010/11/06/the-agile-inception-deck/

1)Why Are We Here? (私たちはなぜここにいるのか?)

* 私たち(自分達の開発チーム)の存在意義

* このプロジェクトの目的・ミッション
* 何故このプロジェクトが必要なのか?

2)Create an Elevator Pitch (エレベーターピッチを作る)

エレベーターピッチ(Elevator pitch)とは?

* エレベーターに乗っているほどの短い時間(15~30秒)に
 自分自身、ビジネス、アイデアなどについて
 本質や魅力を伝えること

例: プロダクト「Slack」だった場合

* <潜在的なニーズを満たしたり、潜在的な課題を解決したり> したい
 => 電話/FaceToFaceのMeeting/メールなどのやりとりを
  スムーズにしたい

* <対象顧客> 向けの<プロダクト名> というプロダクトは
 <プロダクトのカテゴリー> です。
 => ビジネスパーソン 向けの Slack というプロダクトは
  コミュニケーションツール です。

* これは <重要な利点、対価に見合う説得力のある理由> ができ、
 <代替手段の最右翼> とは違って、<差別化の決定的な特徴> が備わっている
 => これは、スムーズかつ手軽にコミュニケーションができ
  メールとは違って、チャット機能や複数人での音声通話機能が備わっている

3)Design a Product Box (パッケージデザインを作る)

* 作成したプロダクトを購入したくなるためのアピールポイントを記述
 => B to C なら必要かもしれないが、社内ツールだったらいらないかも、、、

* イメージロゴやキャラクターは?
* プロダクトのキャッチコピーや
 顧客にプロダクトの価値がアピールできるものは?

4)Create a NOT List (やらないことリストを作成)

* 以下を記述
 + やることリスト
 + やらないことリスト
 + やるか、やらないか、後で決めるリスト
 => やりたいことが多くなりがちで、
  優先度が低いタスクがモリモリになることを防ぐ

5)Meet Your Neighbors (ご近所さんを探せ)

* 実際にプロジェクトメンバーはもちろん、
 外部のチームや顧客側の担当者など、
 プロジェクトに関わる全てに人を予め洗い出しておく

6)Show the Solution (技術的な解決策を描く)

* 技術上の解決策についてアーキテクチャを作り、
 関係者全員に確認・共有

* 使用言語
* ライブラリ構成
* 利用するツール

7)夜も眠れない問題

* プロジェクトで発生する可能性がある又はすでに発生している
 以下の事項を洗い出し、その解決策を考える
 + 問題
 + 課題
 + 障壁

* システムダウンした場合、どうしよう?
 => どうすれば回避できるか?
 => どうすれば被害を最小限に食い止められるか?
  (リカバリをどう実現するか等)

8)期間を見極める

* 現時点で、どのくらいの時間がかかる見込みか
 およそいつまでにどこまで進捗させるかを数値化する
 => 目標であって、確約ではないので、ざっくりで。

9)トレードオフスライダー

* プロジェクト開始前に
 重要な要素はどれで、どれくらいのレベルで重要かを
 決めておく

* 機能を全部揃える(スコープ)
* 予算内に収める(予算)
* 期日を遵守する(納期)
* バグを出さず、高品質を目指す(品質)

10)Show What It’s Going to Take (何がどれだけ必要か)

* プロジェクトに必要な以下の事項をまとめる
 + スキル
 + 期間
 + コスト

* リリースに必要項目からコストや期間を洗い出す
* プロジェクトに必要なロールやスキルを洗い出す

11)The A-Team (俺たちの"Aチーム")

* それぞれの役割と期待値を明文化する

人数 役割 強みや期待すること
1 Project Manager 顧客と直接顔を合わせてのコミュニケーションを担当
7 Developer C#MVC.NET、jQuerySQL

参考文献

https://products.sint.co.jp/obpm/blog/inception-deck
https://do-scrum.com/inception-deck/
https://ncdc.co.jp/columns/7297/
https://note.com/hiroki_hachisuka/n/ndbe49320e523
https://dev.classmethod.jp/articles/inception-deck/

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